個人研究

生活科: 三星 雄大

生活科: 三星 雄大

こんにちは。附属新潟小学校六年目となりました。
今年度も生活科を研究します。子どもの思いや願いを大切に,活動を創り上げていきます。
皆様からご批正をいただけたらと思います。よろしくお願いいたします。

生活科が創設されて約30年。新学習指導要領では,自信や意欲をもって生活しようとする態度の育成が求められています。そのために私は,個別的な気付きから関係的な気付き,さらには自分自身への気付きへと気付きの質を高めていきます。
今年度は,1年生を担任します。今年度は,内容九つをつなぎながら,自立し生活を豊かにするために必要な資質・能力を育成していきます。

〈研究のキーワード〉
自分自身への気付き 自立し生活を豊かにする 汎用的な資質・能力 スタートカリキュラム 幼児教育で育まれる10の力

〈所属学会〉
○日本生活科・総合的学習教育学会
○新潟県生活科・総合的学習教育学会

おもいですごろくから見える子どもの成長

2020.02.01
本単元は 友達とすごろくで遊ぶ時間を複数回設定しています。その際、子ども同士で
メッセージカードの交換をしています。メッセージには、友達のよいところを書くように話しました。子どもは、友達のすごろくのマスに書いてある思い出をよく読み、メッセージを書きます。

メッセージカードをもらった後は、もらった感想を書きます。子どもの振り返りを読むと、
自分に自信をもち、意欲的に生活しようとする姿を見取ることができます。
全員に共通する思い出を スペシャルマスとすることにしました。
当校の学校行事(ミュージックステーション:音楽発表会)の振り返りを全員で行いました。
頑張ることができた自分に気付くことができました。

優しい自分。家族の一員として頑張ることができた自分。縄跳びができるようになった自分。
友達との関わりの中であやとりができるようになった自分。すごろくには、一人一人の成長が
つまっています。世界に一つだけの思い出すごろくが完成に近付いてきました。

是非、研究会では生活科の授業を見に来てください。

ありがとうがいっぱい おもいですごろく

2020.01.15
自分が大きくなったこと  自分でできるようになったこと 役割が増えたこと
「優しさ」「やり遂げる力」などの内面的な成長
一年間の学びを丁寧に振り返ることで 自分の成長を自覚する授業です。


思い出を丁寧に振り返るために四つのアイテムを使います。
①おもいで けいじばん:一年の中で子どもが頑張った場面や嬉しさを感じた場面を
まとめたすごろくです。子どもが自分のすごろくをつくるときのよりどころとなります。

②おもいでカレンダー:図画工作との関連的指導で行っているカレンダーです。
カレンダーには自分の大切な思い出が書いてあります。

③学級だより:子どもの成長場面を随所にちりばめて,毎日のようにお便りを発行してきました。
意図的に でもさりげなく…

④連絡帳の日記:嬉しかったことや楽しかったこと,頑張ったことを書きためてきました。
この日記の中に,子どもの成長がたくさんつまっています。

詳細はお伝えできませんが,二日間の見どころを少しだけ紹介します。

ぜひ,初等教育研究会は生活科へお越しください。お待ちしています。

動物に心を寄せる子ども

2019.11.28

今回紹介するのは動物飼育の実践です。当校で飼育しているモルモットが11月22日で2歳となりました。モルモットの誕生会を単元にしました。

この画像には alt 属性が指定されておらず、ファイル名は HP資料日々のお世話2.jpg です

子どもは、モルモット二匹(いっちゃんとあいちゃん)が「元気でいてほしい」と願っています。そして、「モルモット二匹となかよくなりたい」と、関心をもっていました。
「元気でいてほしい」「なかよくなりたい」という思いや願いを実現するために、好きな野菜や果物をあげたり、図鑑で調べたりしてきました。
このようなかかわりを通して子どもは、
いっちゃんとあいちゃんに心を寄せるようになってきました。
私は、モルモットに心を寄せてきた子どもたちに誕生会を行うことを提案しました。
誕生会は誰もが経験したことがあり、子どもにとって身近な活動です。誕生会はお祝いする日です。つまり,「相手を喜ばせる」という 意図を含んでいます。目的が明確な誕生会という活動を設定することで,子どもはモルモットが喜ぶような活動を考えながら関わろうとします。 この活動が、動物の立場に立って関わることの大切さに気付く学習になることを期待したのです。

誕生会を提案すると、子どもは「やってみたい!」と言いました。
そこで、子どもにやってみたいことを聞きました。まとめたのが上記のグラフです。このグラフを提示して、誕生会の課題とそれぞれの取組の価値を考える授業を行いました。
小屋は、モルモットの生態に関する知識を図鑑で得ていた子どもが発言しました。モルモットは臆病な生き物です。ですから、安心して過ごすことができるようにするためにも必要だという結論になりました。たくさんの子どもが作りたいと行ったので、毎日順番で入れていくことにしました。

エサは、多くの子どもが誕生会であげたいと願いました。子どもは、「全員が好きなだけ持ってきたらダメ!だって、宮川先生(担当獣医師)がおやつだから決められた量をあげてと言っていた」「僕もおやつを食べ過ぎたときがあって、おなかが痛くなった」
「量を考えないとモルモットだって具合が悪くなることがあるかも」
モルモットの生態を基にして考えました。
当日は、動物の立場に立って関わろうとする子どもの姿が見られました。
掃除は、誕生前にやってあげたいと願った子どもは一人でした。
最初は、「いつもやっていることだから誕生会でやってあげなくてもいい」という考えの子どもが多くいました。

しかし、もしも誕生会でやるとしたらどんないいことがあるかを問いました。実施するかしないかを考えるのではなく、実施する前提でその価値を問うことが
「動物の立場に立って考える」子どもにするためには必要だと考えたからです。

子どもは、「いっちゃんとあいちゃんは、汚れた部屋が嫌い」
「足の裏にウンチやおしっこが付くのは僕なら絶対に嫌だ」
「いつもいつでも綺麗にするから元気でいられる」
このように掃除を行うことがモルモットにとってどのような意味があるのか再認識しました。

誕生会当日は多くの子どもが掃除を行いました。
 まず、モルモットへの愛着を読み取ることができます。
繰り返しモルモットと関わることを通して、心を寄せ、誰に頼ることなく自分たちで頑張って大切に育てていくのだという強い意志を感じます。
また、モルモットがいるから学校に来るのが楽しみだなといった
生活を豊かにすることにつながる姿も見られます。
 次に、自分たちが関わることでモルモットから教えてもらったことが
たくさんあると書いています。日々の関わりの中で
「たぶんこうだろう」と予想して世話をしたり、昨日と今日の様子を比べて考えたりします。
また、自分の知識や経験だけでは解決が難しいことに出会ったら図鑑で調べます。
そうした全ての関わりを経て、「毎日いろんなことを教えてね」と締めくくっています。
この手紙から、モルモットの世話をすることの
「やりがい」や「達成感」を読み取ることができます。
 最後に、自分の成長に気付いています。新しいことがたくさんある1年生。
できるようになったこと、分かるようになったことがたくさんです。
いっちゃん・あいちゃんの誕生会という節目の日に、
自分のことも見つめたのでしょう。
いっちゃんとあいちゃんを育てながら私も成長できたんだという自分の自信が読み取れます。
このような自信が、次の活動への意欲となり、
その繰り返しが揺るがない「意思」として育まれていくのだと思います。
この単元を通して、より動物に心を寄せた子どもたち。
これからもモルモット二匹を大切に育てます。

砂場と子ども

2019.11.22

つくってあそぼう みんなであそぼう ~101ゆめのセカイ~

2学期に行った研究授業です。子どもが大好きな前庭にある砂場で
資質・能力を育成する授業を構想し、実践しました。
どの単元でも、 子どもの願いと教師のねらいが 同じ方向を向くことを大切にしています。
そのために、子ども自身がどうなりたいのかを明確にしてから学習を始めます。
なりたい自分をイメージすることができるようにするのです。
このイメージが単元のゴール「自分自身への気付き」となります。
私は、当校で取り組んでいる学級力を基に イメージできるようにしました。
子どもは、なかよしパワーが下がったことに対して疑問をもちました。
友達が優しくしてくれるなど、たくさんいいところがある学級だと考えていたからです。
でも、振り返ってみると遊びに入れてくれない。きつく注意されるなど、
課題とするところがいくつもあることが 見えてきました。
子どもは、この課題をなんとかしたいと考えました。
そして、なかよしパワーをあげることを重点目標としました。
担任もなかよしパワーに課題を感じていました。
この話し合いの中で「みんなでなかよく遊ぶと楽しさがいっぱいになる」という
発言がありました。子どもは、これまでの経験で友達と関わり合いながら遊ぶことの
よさを実感しています。子どもと前述の姿を授業の中で実感することができるように
するために学習を進めていくこととしました。



時を同じくして、砂場で使える道具を意図的に子どもが見える位置に置いておきました。
子どもは、自然と砂場に集まるようになりました。
子どもから「先生、みんなで砂場遊びをするとなかよしパワーがアップしそうだよ」 と、
言い始めました。
このような環境構成を意図的に行うことも生活科の授業では大切です。
そこで、子どもの願いを生かした学習「サーンドランド」を始めました。
子どもは様々な道具を使って火山やケーキ、
子どもの腰くらいまでの高さになる山などを作りました。
振り返りでは、何をしたら何ができたのかを共有しました。
子どもの発言を基に、6つの行為にネーミングをすることに しました。
子どもに親しみやすい名前にすることで、振り返りのときにも書くことができたり
他の場面でも意識して 使うことができると考えたからです。

サーンドランドの振り返りのときには、
子どもがもっと砂場遊びを続けたいという願いをもちました。そこで、
生活科の学習でゆめのセカイを始めることを提案しました。
サーンドランドで学んだ砂遊びをするときに使えるワザ を活用して楽しく遊べる
「ゆめのセカイ」をつくることを目的として設定しました。
このとき、砂の特性を生かして楽しく遊ぶために必要な道具を追加することにしました。
子どもの様相に応じて、道具を追加提示することが大切な手立てです。

  子どもの振り返りを解釈すると、子どもにとって遊びがもつ意味を感じることができます。
遊びとは、ものや道具、自然などの対象がもつ規則性に子どもなりに近づいていくことです
理科の学習につながる大切な気付きです。
また人間同士のよい関係というものを創り出していくことでもあります
協同的に遊ぶことの楽しさに気付いています。
子どもにとって遊びは、自信や意欲を育む大切な学びなのです。
砂遊びの魅力を感じた子どもは、朝も休み時間も雨の日も砂場で遊びました。
子どもの会話は、「次の休み時間に砂場で何して遊ぶ?」でした。
それほど、子どもの生活に溶け込んでいきました。
このような姿になったのは、子どものやってみたいという
願いを生かして授業を行ったことにあります。
大切なのは、この願いにきちんと教師の意図が込められているかです
気付きの質を高める指導には単元作りの視点が欠かせないことを実践を通して再認識しました。

わくわくロケットランド

2019.08.02

 傘袋を使い、遊ぶ単元を構想しました。より遠くまで飛ばしたい!そう願って、自分の飛ばし方の工夫と友達の飛ばし方の工夫とを比較します。より遠くまで飛ばす遊びをしていると・・・。競争しようよ!と、遊びを発展させます。

 そして、身近にある道具を使って「今のままだとルールが簡単すぎるね」「だったら、・・・するといいよ」と、子どもが応答しながら遊び自体を発展させていく姿。遊びは学びの原点です。目的をもった子どもは、他者と言葉を交わしながらより楽しい遊びを考えていきます。


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