ビリリがへんしん!「やぶいたかたちからうまれたよ」

2021.08.23

今年度の研究のスタートとなる研究計画と指定研究授業の指導案を公開します。 教科書題材「やぶいたかたちからうまれたよ」の実践です。本時では,自他の破いた紙の形を基に想像したことを対話し,表したいイメージを更新して表現する子供を目指しました。

タブレット端末を使うことで試行錯誤しながら表現しやすくしたり,気軽に鑑賞しながら対話を促進することができます。子供たちが互いの表現を見て影響を与え合えるような環境を整えることも,子供が対話を通してつくりかえていくことに有効に働きます。しかし・・・

 場の設定で生まれる対話は偶然生まれるものです。また,それは「見て見て!」や「いいね!」など,一方的であることが多いと感じていました。授業を後で振り返ってすてきな姿があったということを価値付けることができるのですが,偶然を待っているだけの授業でよいのかという疑問をもってしまいます。

 実際子供同士が対話している内容に注目してみると「イメージ」「技」「自分の製作の文脈」など様々です。一つのものを見つめさせたり,共通の目的をもたせることが重要です。共同製作であれば,みんなで一つのものをつくるので,対話は生まれやすいと思います。しかし,図工の題材の多くは個人での製作です。そんな個々の表現をする題材であっても,一人の世界に没頭するだけではなく,他者と関わり合い,新たに知を更新していく子供を目指したいと考えました。

 子供の語り合う内容に題材のストーリーを絡ませることによって,一定の共通性をもたせることができると考えました。また,技能面での困り感を解消することではなく,題材のストーリー上の問題点を解消することを課題とすることで,どんな子供も楽しく参加できる題材になるようにしました。

 わたしの「ビリリ」を何に変身させようかという共通の目的に向かって,破いた紙を見合ったり,タブレットに書き込んだりしながら対話する。そんな授業の構想でした。

「改善点」

「ようせいのもと」を破って「ビリリ」をつくることは,偶然生まれた形を何かに見立てるという造形活動です。ストーリーの演出によって子供たちの意欲が高まったところに,行き先にあったものに変身するという条件を追加することで子供は自分の「ビリリ」を見つめ直します。発想を転換させるまではよかったのですがさらに出した追加条件がよくなかったのです。もっと困らせてやろうという教師の意図が強すぎた上に,子供たちが見つめるものが,自分のビリリから回りの切れ端になってしまったのです。軌道修正をかけることになってしまいました。ストーリーの要件を整理していくことが今後の課題です。

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