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2019.12.13
大学3年生は二週間の教育実習で6〜8時間の授業を行います。授業をすると,様々な気付きがあるようで,毎日の日誌は私も学ぶことの多い実践記録になっています。ある日の日誌には,次のような気付きが書かれていました。
今日の授業では,様々な課題が見つかりました。1つ目は私が勝手に子どもたちの考えを解釈して「〜と考えたんだよね」と言ってしまうことです。そう発言した時,子どもたちの顔が曇ってしまったことから,無理に解釈するのはあまりよくないことなのだと感じました。なぜなら,もしかしたら子どもたちは,別の理由で「考え」を言ってくれたかもしれないのに,私がそこで「〜なんだよね」と断定形で言い換えてしまうと,圧力をかけていることにつながってしまうことに気が付いたからです。
緊張する授業の中で,子供をよく見ているなあと感心。しかも,積極的にアピールする子どもではなく,顔が曇った子どもの表情を捉えるなんて,,,脱帽です。
授業中,子どもは様々な感情表現をします。この表現一つ一つを捉えることも大切ですが,私は表現の変化を捉えることが特に大切だと考えます。
そこにこそ,子どもの内面が現れるからです。
2つ目は分からない人の気持ちに寄り添うことです。私自身算数がものすごく苦手で嫌いだったので,本来は「分からない子たち」の立場をよくわかってあげられると考えていましたが,いざ授業を行うと進めることに必死で「進める」ことだけに集中してしまいました。すると,子どもたちの表情も次第に暗くなっていくのが分かりました。
「次第に暗くなっていく」この表現からは,子どもが導入時には明るい表情をしていたのに,授業が進むにつれ表情が暗く変化していく様子が伺えます。
表情が変化するということは,子どもの内面に変化を引き起こす要因が授業の中にあるということです。それを見出して改善しなければいけません。
さらにいうならば,子供が主体となる学びを実現するためには,あらかじめ決めていた計画をただ進めるだけの教師より,子供の内面を見取り寄り添って一緒に考えられる教師が必要だということです。
大学生の日誌から,改めて気付かされた大切なこと。
ひょっとすると,経験が「分かっているつもり」を生み,「子どもの内面から目を離す」ことにつながっているのかもしれません。
1.乳児はしっかり肌を離すな
2. 幼児は肌を離せ、手を離すな
3.少年は手を離せ、目を離すな
4.青年は目を離せ、心を離すな
子どもの自立に向けて,離してはならぬものを考えていきます。