実践紹介 4年小数② ~追究~

2019.09.18

「18分は0.18時間」

大人から見ると間違いだと気付く考え方でも,子どもにはちゃんと根拠があります。

「18cmは0.18m」

長さのときは,このように考えて正解だったわけです。このことから類推して考えていると捉えれば,子どものこの考え方には価値があることがわかります。

だからこそ,結果としては間違えていたとしても,このように考えた過程は価値づけるべきです。その上で,教師が否定するのではなく,子どもが自ら間違いに気付くようにしたいものです。

そこで私は,間違った考え方のまま,他の場面を考えさせるようにしています。

何か見いだしたら,“試す”ことを習慣付けるのです。



最初は安心して勢いよく答えていた子どもたち。

しかし,このぐらいになると,教室がざわざわしてきます。

「60分は1時間」と確認していたのに,この考え方だと「60分は0.6時間」になってしまいます。さらに「100分で1時間になっちゃう」という声も。

この「なっちゃう」という表現も,算数で大切したい表現の一つです。

これは,授業の核となる問題なので,全員でしっかり確認します。

さあ,解決できると思っていた方法を試してみたら,うまく合わない状況が見えてきました。

「じゃあ,この方法は違ってたんじゃないの?」

こうして,自分たちの解決方法を見直す必要性に,子ども自身が気付きました。

さあ,追究が深まります。

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