稲作単元⑤~スマート農業の夜明け①~

2019.07.08

 いよいよ単元の後半がスタートです!

 後半は,新潟市において成果を上げているスマート農業の取組を社会的事象として採り上げました。

 以下,少々長いですが,解説とその価値をお伝えします。

 近年,農業分野では,担い手の減少・高齢化の進行等により労働力不足が深刻な問題となっています。また,それに伴って平均経営耕作面積が拡大しており,一人当たり作業面積の限界を打破するための省力化・負担軽減を実現する技術開発も喫緊の課題です。

 そのような中,全国トップクラスの農業力をもつ新潟市は,2014年5月1日に「大規模農業の改革拠点」として国家戦略特区に指定され,確かな成果を残してきました。その代表的な成果の一つが,「society5.0(内閣府)」でも紹介されているスマート農業推進の取組でです。スマート農業とは,情報通信技術(ICT)やロボット技術を活用して,省力化や大規模生産,品質の向上などを目指す次世代農業を指す言葉です。
 そこで本単元の後段では,新潟市において成果を上げているスマート農業の取組を社会的事象として採り上げました。具体的には,田んぼの水位,水温,温度,湿度を自動測定する水田センサに焦点を当てます。このことには,主に次の価値があると思っています。
 それは,ICTで創る新しい農業のかたちにふれることができるということです。水田センサの取組は,農家の水回りにかかる時間を短縮し,水管理の省力化を確かに実現します。ICTを駆使することにより,人口減少という現代的諸課題に起因する農業の問題点の一つ(人手不足による負担増)を改善することができるということです。

 スマート農業を学ぶことによって,「きつい」と言われてきた農業のイメージを払拭するきっかけとなり,さらに,このような革新的な農業を新潟市から実践・発信している事実を知ることは,衰退傾向にある農業への興味・関心にもつなげることができると考えます。

 第8時において,日本の農業の問題点や課題を学んだ後に,全国トップクラスの大農業都市である新潟市でも,3つの顕著な問題点があることを理解しました。

 そして,これらの問題点が複合的に絡み合うことにより,経営耕地面積の増加に伴う圃場の広域化・分散化が加速していることや,それによって引き起こされる水田の見回りに掛かる労力の負担軽減が喫緊の課題であることを捉えました。

 第11時では,水回り(田んぼの見回り)の省力化を実現した事実をデータとして示しました。これまで,「水回りの作業は大変で,時間がかかる」と捉えていた子どもはその事実に驚きます。その結果子どもは,「平成27年から1年しかたっていないのに,なぜ水回りの回数がこんなに減ったのか」と問いをもち,学習問題を設定しました。

 そして,その問いに対する予想を一人一人がもち,学級でも共有しました。 子どもとともに予想をまとめた結果,6つの項目にまとめることができました。

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