稲作単元 Final~スマート農業の夜明け③~

2019.09.08

 その後の追究場面において子どもは,各自の学習計画に沿って自力で調査活動を進めていきました。そして,半数の子どもが「水田センサ」の情報を得ました。↓タブレット端末上で子どもがまとめたプレゼン資料より

 問題解決場面では,「平成27年から1年しかたっていないのに,なぜ水回りの回数がこんなに減ったのか」と,学習の結論を問いました。調査活動で得た情報を持ち寄った子どもは,学習問題の結論となり得そうな情報を発表したり,より確かな情報を付け足したりしていくことで,「水田センサの取組をすることで,水回りの回数を減らした。予想の④が合っていた」と結論付けました。

 このような子どもに,専門家(市役所職員)から新たな情報を提示してもらう場も設定しました。来てくださったのは,新潟市農林水産部 ニューフードバレー特区課の近 史明 様です。

【近さんから教えていただいたこと】

・水田センサの取組は5年前から始められた。今は水門の開け閉めも全自動でできるシステムが開発され,そのおかげで田んぼに全く行かなくても水管理ができるようになった。

・「新潟市の農業力はすごい」と国に認められて、新潟市は数少ない国家戦略特区の一つとして指定された。そして,与えられたテーマとミッションがあって,テーマは「大規模農業の改革拠点」,ミッションは【5つの政策課題】。その中の「新たな技術を活用した革新的農業の展開」がスマート農業に当たる。新潟市の農業者はどんどん減っているから、それを何とかするにはスマート農業が非常に重要になってくると考えているため,一生懸命取り組んでいます!

・ 「水田センサ」以外のスマート農業の取組もしています。例えば,ドローン。ドローンは農薬を撒くのにも使われています。昔は大きなラジコンヘリコプターを使ったり、作業機を背負って撒いていたりしたけど、ドローンを使えば、誰でも楽に薬を撒けるようになる。将来的には複数のドローンがパソコンの命令で自動的に動くようなことができるように今実験しているところです。

子どもは,近さんの話を通して新潟市が推進しているスマート農業の概要と価値を,次のように捉えました。

少子高齢化が進んでいく中で、水田センサがつけば、そのことも解決すると思った。農家さんが減っている中でも、スマート農業によって機械化が進んで農業が楽になり、色々なことが年齢関係なくできるようになれば、未来はもっと農業が発展していく。

 このようにして子どもは問題解決し,スマート農業の価値を捉えました。

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