総合学習のあるある

2021.10.08

これまでの研究授業で,私が参観者から何度も受けた指摘があります。それは,

「話合いが這い回っていた」

「話合いが空中戦になっていた」

という指摘です。最初は,これが自分の授業の課題だと思っていましたが,他校の授業でも空中戦の話合いを度々目にしました。総合学習の授業が空中戦になることは,もはや「総合学習のあるある」といえるのかもしれません。

総合学習の話合いが空中戦になりやすいのは,実社会の課題を扱うために,学習内容が広く,子供の発言に具体性が欠けてしまうからです。具体性がなければ,話合いの着地を見つけることは困難を極めます。

話合いの視点を共有すれば,空中戦を防ぐことができるかもしれません。しかし,それだけでは不十分です。子供が共有した視点を意識し続け,その視点に基づきながら話し合わなければ,空中戦になってしまうでしょう。

ここで一つの実践を紹介します。新潟の食材を使った弁当開発に取り組んでいる実践です。

食材選びを始めると,子供一人一人の好みがはっきりと表れます。しかし,好きだ,苦手だをぶつけ合っても食材は決まりません。そういった話合いにならないように,まずは食材を選ぶ際のポイント(視点)を次のように整理しました。

「味や食感を楽しめるもの」

「他の食材との相性がよいもの」

「歴史や風土を感じるもの」

ここで,これらの視点に基づきながら食材選びの話合いができるように,教師が働き掛けます。この実践では,整理した視点をレーダーチャートに落とし込みました。

レーダーチャートがあることで,子供たちの話合いがその枠組みの中で行われます。その結果,子供の発言に具体性が帯びます。まさに,空中戦ならぬ地上戦の話合いを見ることができました。

このレーダーチャートは,共有する視点が変わっても応用可能です。空中戦を防ぐ汎用性の高いツールといえるかもしれません。

最後にお知らせです。

初等教育研究会Autumnの協議会が11月24日(水)に行われます。単元設計や授業設計についてパネラーと協議します。参加者の皆さんの声も話題にしたいと思っていますので,多くの皆さんのご参加をお待ちしています。

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