初等教育研究会「語り合おう,昔話の世界」

2020.01.13

2月6日(木)7日(金)の初等教育研究会では,文学的な文章を教材とした授業を公開します。

みなさんは,文学的な文章を指導するときに,どのようなことを大切にされていますか?

きちんと学習用語を身に付けさせて系統的に指導すること,一人一人が解釈をもてるように指導すること,日常の読書につながるように指導すること,など様々だと思います。

私は次のように考えています。

このことは,文学的な文章に元々そなわった「教材の力」であり,読書の楽しみ方の1つとも言えるのではないでしょうか。

物語世界の登場人物は,時として私たちがびっくりするような行動をします。

例えば次のような行動です。

子どもたちが生活経験の中で育んだ考え方やものの見方では,考えられない行動と言えます。

このような登場人物の行動を理解するためには,考え方やものの見方の更新が必要です。

そのために必要な資質・能力が,想像力であると考えています。

ここで言う「想像力」とは,未知の事柄を思い描いたり推し量ったりする力を指します。

来年度から全面実施される学習指導要領にも,文学的な文章の指導事項として系統的に示されています。

これらは,説明的な文章との大きな差異であり,「想像力」は文学的な文章でこそ育成すべき資質・能力であると言えます。

したがって,私は,以下のように考えて文学的な文章の指導を構想しています。

登場人物の行動の理由について,言葉を基に想像する力の発揮を促します。

そうすることで,子どもは,生活経験の中で育んだ考え方やものの見方を更新し,物語世界を理解することができるのです。

これまでの文学的な文章を教材とした授業における子どもの姿を紹介します。

2月6日(木)7日(金)の初等教育研究会では,

〇 特定の場面を越えて,文章全体の言葉に着目する

〇 自らの言葉で行動の理由を語る

このようにして豊かに想像する子どもの姿をご覧いただきたいと思います。

読むこと大好きな二年生の子どもたちと,参会者の皆様をお待ちしています!

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