R2年度初等教育研究会 協議会&アンケートへの回答

2021.02.13

 初等教育研究会の授業を見ていただいた先生,協議会に参加していただいた先生方ありがとうございました。アンケート・協議会では多くのご意見・ご質問があったのにも関わらず時間の関係で,全てを取り上げることができず申し訳ありませんでした。アンケート・協議会で出た質問について答えたいと思います。個人アドレスも載せてありますので,もし更に気になる方がいましたらご連絡ください。

Q①評価について。本時の個々の評価はしていますか。しているのなら、どのあたりで何を見取るのか?していないなら、この単元のどの時間帯に何人ずつ評価しているのか?
Q②この単元では、どう評価されているのか単元計画をもとに、本時も含め教えていただきたいです。

A①② 本時の評価は,子供たちが撮ったiPadの動画をもとに行う予定です。重要な言語材料(I want to be ~.)が使われているか,子供と一緒に考えた発表のポイント(視線,ジェスチャー,相手の反応を見る,質問をする等)を取り入れた発表だったか,主体的に相手に伝えようしとしているかを見取ります。別単元ではパフォーマンステスト(ALTとの会話を撮影・担任と1対1で会話をする)をしていますが,今回は子供同士の交流を動画で見とれないか試してみようと考えました。

Q③ 本時ではサポート役が入っていましたが、本当にいるのか疑問が残ります。本時は3回目の発表で発表中サポートをしている児童がどのくらいいたのか?

A③ サポート役の役割は,単元の後半よりも単元の前半の方が大きいと考えています。英語が苦手な子供,友達の前で話すのが得意でない子供が安心して授業に臨めるような場を設定しました。今回映った子供たちには必要なかったかもしれませんが,サポート役がいることで安心する子供のために,引き続き同様に行いました。

Q④グループ6人全員が発表を終わった後の待ち時間の使い方について

 1回目の発表後もそうでしたが、アドバイスし合っているグループはすばらしかったですが、そうでないグループ、ただの雑談だけで終わってしまっているのはもったいないと感じました。(私もそういう経験が多いです。)どうしたら、雑談の中に以下のような話ができるのか今までに他の単元でもご指導があったのか?
(1)自分自身の反省(度忘れしちゃったけど本当は~言いたかったんだよな)(2)産婦人科の職業を知らない子に日本語で説明していた姿(素晴らしい)、(3)教師から教えてもらった「I can make you happy.」って知っている?と友達に教えてあげる姿(素晴らしい)など

  

A④ 普段の授業から「英語を話すことがゴールじゃないよ。英語を使って思いを交流することが大事だよね」という指導を繰り返し行っています。お互い既に知り合っている情報を英語で伝え合っても面白くないことを子供たちもきっとわかっていると思います。内容に目を向けるような授業を行うことで,英語の会話で生まれたことを基に話し合う姿が出るのかな。ただ,今回の授業の大きく改善しないといけない点は,英語で交流した後の指摘いただいた場面だと思うのです。発表を振り返る時間にするのか,発表内容について日本語で語り合う時間にするのか,英語で質問し合う時間にするのか何が良いのか悩んでいます。ご意見あれば教えていただきたいです。

Q⑤テニス選手になりたいと話している児童がお手本の動画を見る前と見た後でも質問をせずに発表を繰り返していました。ただ,彼の発表内容は英語を使って自分のことを伝えようとする態度が見取れるんですが,本授業ではA評価はつきませんか?

A⑤ どの観点で見るかで,良い姿とみるかそうでないかが決まると考えます。今回の授業では,質問をすることで相手意識をもった発表になることを狙っていました。思考・判断・表現の観点から見ると言語を用いて目的・場面・状況に合わせて気持ちを表現していたことにはならないと考えています。彼が活動に対して意欲があるのは間違いないのです。私も悩んでいます。一生懸命頑張っている彼のような子が,自信をもって話せるように指導改善に励みたいと思います。貴重なご意見ありがとうございます。

Q⑥授業の中で,児童が英語で表記することになれていると感じました。普段から,コミュニケーション場面だけでなく,英語を書く場面を設定しているのでしょうか。

A⑥書く場面だけを独立させて指導することはしていません。他の領域と合わせて指導をしています。例えば話すこと(やりとり)の中でWhat would you like?の単元があります。店員とお客さんに分かれて買い物ごっこをするという言語活動を設定しました。子供は自然とメニューを英語で書きたいと言います。このように子供の必要感に応じて書くこと領域の指導を行っています。

Q⑦附属新潟小学校の児童は、マニラの子たちの発表を聞いて理解できていたのでしょうか。動画の様子からは、理解できていないような児童がいたように見受けられる部分もありました。発表を聞いて、分からなかったことを質問する時間等は設けられていたのでしょうか。

A⑦互いに夢を紹介後,質問タイムの時間をとってありました。基本的には英語で質問をする,どうしても質問できないところは日本語も交えながら交流していました。授業後の子供の振り返りで「聞き取れないところもあったけど,聞き取れるところを繋ぎ合わせて何となく意味が分かった」や「もっと交流したかったけど,言いたかったことが言えなくて悔しかった。聞き取れなくて残念だった」という記述がありました。子供の英語学習は今始まったばかり。完成ではありません。思いが伝わり合って嬉しい気持ちと,伝わらなくて悔しい気持ちの両方が大切なのかなと考えています。

Q⑧お手本動画は、あの授業内で撮った動画ですか?どう計画をしてあの気付かせたい内容を撮影することができたのかが知りたいと思いました。

Q⑨発表の際に録画していた動画はどのように活用されたのか知りたいところです。

A⑧⑨前時にとった動画です。本時で撮るのが一番だと考えていたのですが,動画の画質や音声を考えた時に,まず質問することの良さに気付かせたいと思い前時のものを使っていました。
動画は教師と子供どちらのためにも活用しています。教師は子供の見取り+次の時間のお手本を探すため。子供は自分の発表を振り返るため。本時のように普段から班の友達同士で発表動画を撮らせ,授業の最後にロイロノートを使って集約しています。授業後に,子供の動画を見て良かったものを次の時間に使っています。今回の授業では,どの子が何を言うか事前の動画でおおよそ分かっていたのですが,前述した理由から,前時のものを使いました。想定した姿が出ていなければ,教師やALTの動画を使うこともあります。また,お手本動画にするだけでなく指導がどこまで行き届いているか,困っている子供はいないかの見取りにも使えます。子供にその動画を見返して,自分の発表を客観的に見させています。

Q⑩「teacher talk, classroom English」について、先生が授業の中で英語を使う時と使わない時があり、その区別をどう考え、理想はどこにあると見ているか、ということに興味あります。

A⑩なるべく授業の中で英語を使う時間が増えるのが良いと考えています。授業中の子供への指示や,質問,会話も子供にとって自然なコミュニケーション場面であるからです。しかし,なかなか全てを英語だけで授業を行うことは難しいです(話し手である教師の英語力,聞き手である子供の英語力の両面から)。普段の授業では簡単な英語を使ったり,ジェスチャーを交えたり,難しい言葉は言い換えたりしながらなるべく英語に触れられるように意識して指導しています。しかし3つの場面においては,英語ではなく日本語を使った方が有効だと考えています。①注意をする場面,②言語活動に関わる指示,③言語活動後の気持ちを聞く場面です。今回の授業では主に②と③の場面だったため,日本語を使う量が多かったです。②は言語活動で混乱を生ませないようにするために指示を簡潔に行うためです。③は交流した後の気持ちを思ったまま伝えられるようにするためです。英語を使う時,使わない時,自分の中でも迷っているところです。ご意見いただきたいです。

Q⑪英語ができる先生、ではなく、英語ができない(苦手意識がある)先生の割合の方が断然多い公立小学校現状があります。この実践における、後者の先生方に向けてのメッセージなどあれば、教えてもらえると嬉しいです。

A⑪ご意見ありがとうございます。私も英語が得意でないので,気持ちがよく分かります。私は英語ができない≠英語の授業ができないと考えています。今まで出会った先生の中には,ピアノは弾けないけれど音楽の授業がとても上手な先生,運動は苦手でも体育を教えるのがとても上手な先生がいらっしゃいます。自分自身が苦手だからこそ,どうやったらどの子も輝く授業ができるかなと考えることができるのではないでしょうか。もちろん,英語を話せるに越したことはありませんが,ALTとの連携,音声教材の活用することで魅力的な授業が作れると思います。一緒に頑張りましょう。

Q⑫年間計画だとこういった4回にわたる自分の発表(今回はマニラ日本人学校まで)は、他の単元でもされているのか?されているならば、何回?相手は誰への発表までされるのか?

A⑫今回発表の授業を構想する中で,相手を変えながら何度も発表を繰り返す言語活動を考えつきました。そのため,年間計画にどのように組み込むかは来年の課題です。6年生の外国語も担当しているのですが,3学期に同じように発表単元がありました。今回は班→学級→中学校の先生のように相手を変えながらという発表単元にしました。子供たちに感想を聞くと「相手が変わるから色々な人のことを毎時間知ることができて楽しい」「毎時間違う友達の発表を聞けるから,良いところを真似できて良い」「3人で助け合えるから,英語が苦手だったんだけど言いたいことは言えた」と概ね好評だったため,来年度の発表単元では一つの授業の型として使おうと考えています。言語活動の対象は今まで様々な方と交流しています(提携校の中国の児童,ALT,同じ学級の友達,隣の学級の友達,同じ学年の先生,留学生等)。外国に住んでいる方や留学生と行うことが必要なのではなく,その単元で子供が魅力的に思える言語活動を行うことだと考えています。

Q⑬ 年間計画でどの程度各単元の最終ゴールをやりとりor 発表で計画されているのか?例えば、資料としてアップしていただけると教科書会社は違えど参考になるかと。単元によってやりとりだけの所もあるのか知りたいです

A⑬  年間指導計画は教科書会社が使ったものからあまり崩さずに使っています。今回はキャリア教育と関連させたかったため,Unit3を3学期に変更しましたが,基本的には教科書の順番通り行っています。単元によってはやりとり領域だけで行っている単元ももちろんあります。やりとり領域もいくつか実践がありますので,もしよろしければ直接ご連絡ください。ご意見ありがとうございました。

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