個人研究
図画工作科:
若月 良允
附属新潟小学校1年目、若月 良允(わかつき よしまさ)です。
研究教科は図画工作科です。今年度は2年生を担任します。
図画工作科は、子供が形や色、動きや奥行きなどの造形的な特徴を感覚や活動を通して捉え、自分のイメージを基盤とした表現活動を通して、感性と創造性を育む重要な教科です。
児童が自分の思いや考えを自由に表現し、創造性を発揮することができる授業をめざしていきます。
実践について,多くの皆様から御批正をいただければ幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。
研究キーワード:「自分の思い」「見たり触れたりするなど、五感で体感」「ICT」「AIの活用」「対話」
メール:wakatsuki@fusho.ngt.niigata-u.ac.jp
図画工作科 2年 鏡の世界をのぞいてみたら
2024.08.217月に行った授業では、子供たちの身の周りにある「鏡」を主な材料に選びました。見たり触ったりするなど、五感を使った体験を通じて鏡の特徴を再発見させ、そこからイメージを膨らませて立体作品をつくります。実践の内容について紹介します。
はじめに
低学年の子供にとって、鏡は毎日目にする身近なものです。しかし、鏡を図画工作科の材料として意識することはあまりありません。そこで、まず子供たちと「鏡」の出合い場を考えていきます。本実践では、子供が「つくりたい」という気持ちをもてるように、鏡をテーマにした絵本の読み聞かせを行い、題材と出合う場の設定をしました。
読み聞かせに使った絵本は、AIを活用して自作しています。今回、絵本を作成するために使用したAIは以下の通りです。
・ChatGPT(シナリオの作成)
・Canva(イラストの作成)
では、どのように絵本を作成したか、シナリオの部分について簡単に紹介します。
このようにして作成した物語を子供に読み聞かせました。読み聞かせが終わった後、子供に題材のテーマを伝え、「どんな世界をつくりたいですか。」と問いました。子供が表出したイメージ言語化させ、教師がまとめます。
子供は、お話から鏡の世界についてイメージを膨らませました。
子供は鏡の中を体感して、以下のような特徴に気付きました。
□ 「鏡を組み合わせると、分身しているように見える。」
□ 「万華鏡みたいに見えた。」
□ 「筒状の鏡を使うと、(像が)細くなって見えた。」
□ 「鏡の上に物を置くと、真逆になっている。」
鏡の特徴を体感し、子供たちは「つくりたい」という思いが膨らみます。
ここからが表現のスタートです!
子供たちは、手を動かしてつくり、考えながら自分の思いに合った表現をつくり出していきます。以下は、子供の作品と振り返りの一部を紹介します。
子供は、最初に浮かんだイメージをそのまま表現するのではなく、活動を通じて思いを変化させながら作品を創り出していきました。今後も、子供の思いを見取りつつ、指導を進めていきたいと思います。