個人研究

道徳科: 江口 健

道徳科: 江口 健

附属新潟小学校1年目,江口 健(えぐち たけし)と申します。

3年1組を担任させていただきます。

研究教科は道徳です。

子どもたちの心に響き,実生活に生かせるような道徳授業をつくるために,日々学んでいきます。

どうぞよろしくお願いいたします。

メール:eguchi@fusho.ngt.niigata-u.ac.jp

よくばりすぎないで

2019.11.09

「A 主として自分自身に関すること」の内容項目では,「ゲームをしすぎるのはよくない」「わがままをするのはよくない」などと,子どもたちがこれまでに分かっていることを話すだけで終わってしまう授業をしてしまったことがあります。

そこで,今回は子どもたちが自分ごととして考え,授業の中で「自分の考えが変わった」と感じられるような授業を行おうと考えました。

今回は,「黄金の魚」を教材として授業を行いました。

何でも願いを叶えるという黄金の魚に対し,要求がエスカレートするおばあさん。

最後には「海の女王になりたい」と言い,もとの姿に戻ってしまった場面で「そんなによくばらなければよかったのに」「やめておけばよかったのに」と話す子どもたち。そこで,

よくばってしまうおばあさんの気持ちの気持ちに共感できるかを問う

「おばあさんのよくばっちゃう気持ち,分かりますか」と問うと子どもは,

「分かります。前に僕が「このお菓子買って」と言ったら,「いいよ」って言ってもらって,調子に乗って「これも,これも…」って言ったら「ダメ」って言われて,何にも買ってもらえなかった」と,これまでの経験とつなげて話しました。それを聞いた子どもたちは,「あぁ,そういうことある」と自分の経験を想起し,よくばってしまう気持ちが自分にもあることに気付きました。

自分であればどの段階で願い事をやめるか立場と理由とを問う

そこで「もし,自分がおばあさんの立場だったら,どこでやめておきますか」と問うて,立場を決めさせました。

約半数の子どもたちが「お金持ちにしてもらうまでにする」と考え,理由を話しました。

次に「おけだけをお願いする」と考えた子どもに理由を聞きました。

最後に「お願いをしない」と考えた子どもに理由を聞くと

すると,「先生,(立場を)変えてもいいですか」という子どもの声が。理由を聞くと「みんなの話を聞いたら,考えが変わった」と話しました。

そこで,再度立場を問いました。多くの子どもの考えが変わり,①②の立場になりました。

よくばりすぎないことのよさは何かを問う

「せっかく願いを叶えてくれるのに,お願いをしないのですか」と問うと,うなずく子どもたち。「よくばりすぎないことのよさ」を学習課題に設定し考えました。

まず,個人で考え,その後ペアでできるだけたくさん考えを出すように指示しました。

子どもたちからは

・自分がわがままな性格にならなくなる

・人に迷惑をかけない

・自分のことがしっかりできる人になる

などの考えが出てきて,その理由に「あぁ~」「たしかに」など共感していました。

学習後,次のように子どもは振り返りを書いていました

よくばってわがままを言わないで,ふだんの生活を続けるよさを知りました。よくばるといいことが起こるかもしれないけど,悪いことも起こる。よくばらないといつか永遠の幸せにたどりつける。私はそのように感じました。

よくばりすぎないことのよさを自分ごととして捉え,これからの生活に生かそうとしていました。

参考文献:教科書教材でつくる 道徳科授業のユニバーサルデザイン(東洋館出版社)

気持ちを伝え合って -相互理解,寛容-

2019.08.13

 子どもたちが学校生活で行っている係活動。もしも自分と同じ係の友達が仕事をしていなかったら・・・。「水やり係」の教材を使い,友達が係の仕事をしていなかったときにどうするとよいかを話し合うことを通して,自分の思いを相手に伝えるとともに,相手のことを理解しようとする心情を育てることをねらいとして実践を行いました。

 自分だったら「クラスのみんなのために注意をする」と考えていた子どもが,友達の考えを受けて,「水やりをちゃんとやると頼りにされるよ」と伝えるなどと,クラスのみんなのことを大切にしつつ,相手の立場や気持ちも考えて,自分の思いを伝えようと考えが変わる姿が見られました。

 その後,実際にどんな言葉を,どんな態度で声を掛けるのかを試す役割演技の場を設けました。友達の演技を見て「優しい感じがして,嫌な感じがしなかった」と,相手の立場を考えながら声を掛けるよさを感じたり,「あんまり優しすぎるのも『次からちゃんとしよう』と思ってもらえないんじゃないかな」と,自分であればどうするかを深く考えたりすることができました。

 しかし,「はじめと考えが変わらなかった」という子どももいました。子どもがこれまでもっていた道徳的価値を「あれ,今まで考えていたことと違うぞ」などと変容させるための働き掛けを考えていく必要があると改めて感じました。

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